デリダの自己矛盾について>

私見によれば、デリダは自己矛盾を犯しているのではないか?というのも、『声と現象』において、エクリチュールについて言語自立性論的立場をとっておきながら、「議論の倫理学へ向けて」(p.253.)において「差延(la différance)」は指示対象である」と述べてこの立場に戻っているからである。