<クロード・ルフォールの思想>

2019/04/02

<クロード・ルフォールの思想>

デリダルフォールとの比較(民主主義のファシズム化)

両者は似ている、民主主義がファシズム化(全体主義化)するという点で。デリダルフォールに影響を受けているのかもしれない。というのも千葉眞氏の『デモクラシー』p.41.において「ルフォールは、こうした民主主義の性格である『非確定性』を,一面において全体主義の出現の温床として厳しく認識する一方,同時にその偶発性や開放性を民主主義社会の一つの特質として積極的に評価しているようにもみえる」と書かれているからだ。

 そして、この点に関しては、Samir Haddad,Derrida and the inheritance of democracy,p.156.34.Claude Lefort,’’The Question of Democracy,”in Democracy and Political Theory,trans.David Macey(Minneapolis:University of Minnesota Press,1988)

,16.Derrida was in the audience When Lefort first delivered this paper in January 1982

At Lacoue-Labarthe and Nancy’Centre for Philosophical Research on the Political.

According to the published summary, Derrida was an active participant in the discussion that followed and was focused precisely on the distinction Lefort draws between democracy and totalitarianism. See Claude Lefort, ‘’La question de la democratie,’’in Le retrait du politique, By Lacoue-Labarthe and Jean-Luc Nancy, et al.(Paris:Galilée,1983),86-88.「Samir Haddad著、『デリダと民主主義の相続』、p.156.34.

クロード・ルフォール著、David Macey訳、『民主主義の問いと政治的理論』、(Minneapolis:University of Minnesota Press,1988) 16. ラクー=ラバルトとナンシーの政治的なものの哲学的研究センタールにおいて、ルフォールが1982年1月にこの論文を初めて熟考した時、デリダは聴衆のなかにいた、出版された概要によれば、デリダはこのディスカッションの積極的な参加者だった。このディスカッションはルフォールが民主主義と全体主義との間に引いた区別に関して進行されかつ焦点を合わせられた。この点についてはラクー=ラバルトとナンシーet alによる,.クロード・ルフォール著、『政治的なものの退歩』収録の「民主主義の問題」(Paris:Galilée,1983),86-88.を参照せよ。」。

 ただし、現代思想1995、11月号掲載の松葉祥一 著、「民主主義の両義性」のp.55.において、私の見るところ、クロード・ルフォールも「ハンナ・アーレント」の影響を感じるからだ。

 とはいえ、デリダはVoyous,2003,ÊDITIONS GLILÉE,pp.57-58.において民主主義のファシズム化について次のように書いている。’’les totalitarismes fasciste et nazi sont arrives au pouvoir, ils ont pris le pouvoir au cours de dynamiques électorales formellement normals et formellement démocratiques.’’「ファシズム的かつナチズム的全体主義は権力に到達した。それは形式的に通常選挙のそして形式的に民主主義的な力学の途上で、権力を獲得したのだ」。